新規スタッフに対する排除

採用したばかりののスタッフが、なぜいきなりいじめや嫌がらせの対象となるのか不思議ですが、その原因を大きく二つの側面から考えることができます。一つは、採用した会社の思惑と、実際に就労する職場の実態にかい離があるケースです。もう一つは、そもそも適切な採用計画のない、場当たり的な採用をするようなケースです。まず前者から考えてみます。

新人をいじめる上司

少なからず採用には相当の経済的負担が伴っているのですが、そうした結果せっかく採用した人材を、会社の意図とは関係なく、自分の感情的な満足のためだけのために、新入社員を上司がいじめるケースが散見されます。

これといった理由もなく、些細なことに対して執拗な注意をし、挙句には歩き方がおかしい、とか、お辞儀の角度が違う、など言いがかりのような叱責をしたり、業務に対する教育指導をおざなりにしておきながら、起こしたミスを執拗に攻め立てるなど、傍からは個人的なストレスを発散しているとしか見えません。職場の同僚も、毎度のことと全くの黙認状態です。

こうした状況に対して、教育指導の一環として、などという言い訳をするのはまだいい方で、公然といじめてやるなどと脅す上司もいるようです。上司ではありませんが、特に同僚の中でも先輩からの執拗な嫌がらせや、自分の言に沿わない言動に対して罰金などと称して金銭を無心するケースもあります。

職場は派閥の巣窟!?

派閥にはそのリーダー格のスタッフがいて、必ずしも正社員とか、責任者的な立場にあるとは限りません。そのリーダーの眼鏡にかなってうまく取りいることができ、思惑通りに業務が進めば問題はないのですが、ほんの些細なことで、例えば、しぐさが気に入らない、あいさつの仕方がおかしい、顔が気に入らない、左利きだ、など、言いがかりに近いような理由でいじめのターゲットにさせられたりします。

ひどいケースになると、新人スタッフは3か月以内に辞めさせる、などと豪語する者までいます。いったんターゲットが決まれば、派閥内部のスタッフはリーダーに右へならえで、現場でのOJTなどはまったく機能せず、一日中無視状態、こうした状況を知りながら上司らも見て見ぬふりです。中には上司や責任者自身が率先していじめ嫌がらせをリードするケースも多々あります。

では、なぜいじめられるのか。それは新人スタッフはいじめ易いからです。しかしなぜいじめるのでしょうか。いじめをすることが楽しいとは思えません。もし、だれかをいじめることが楽しくて仕方がないという気持ちがあるとすれば、おそらくは療養の必要があると思われます。気分の悪いいじめをしてしまうのは、いじめ自体が目的ではなく、いじめるという行為によって、組織秩序を維持したいという保身の気持ちがいじめを誘発している可能性があります。つまり誰かをいじめることによって、自分の存在をアピールしているということです。

スケープゴートを作る「癖」のある管理職のメンタルが問題なのですが…

こうした意識自体、極めて問題のあるものであり、実はとてもよくみられることなのですが、こうした状況が常態化すると、問題意識が働かなくなる危険性があります。本当は会社がこうした管理職などの心の状況の問題を把握して、適切な労務管理上の措置を問題の言動を繰り返す管理職などに対して施すことが必要なのですが、なかなかこうした理解が進んでいないのが現状です。こうした状況は、会社の規模の大小を問いません。

すぐにSOSを出すこと

最初は、何で嫌がらせをされるのか、まったく理由が分かりません。何か自分が間違っているのだろうか、と思っても確認のしようがありません。こうした場合、決して無理や我慢をしないで、まずは職場の責任者的な立場の社員に助けを求めることです。そうした立場の社員自らが行っている場合には、本社の人事担当者に状況の改善を求めてください。

お前は仕事ができないから帰れ

などと言われても、途方に暮れるだけでしょう。採用した人材と現場の思惑が異なることもしばしばです。未経験を前提に採用されたはずなのに、実際の職場についてみると、経験がないことを非難され、仕事外しにあうようなケースもあります。

いきなりシフトを減らされた

採用時には週何日という条件だったのにもかかわらず、現場の店長から、仕事ができないから、などと言ってほとんどシフトに入れてもらえなくなったようなケースも散見されます。シフトについては微妙な判断が伴いますが、公平な対応がなされていない場合など、恣意的な判断が推測されるときには、問題を指摘することに躊躇すべきではないでしょう。

何のための試用期間か

採用面接等の手続だけでは、人材能力を見極められないので、実際に就労して採用に間違いはなかったか、配置は適切か、などを判断する最後の機会として試用期間があるのですから、本当に不適切な人材であったのであれば、それが採用時の会社側の落ち度である場合には別として、それを見極めるためにも、徹底した教育指導に努めなければなりません。

会社側の屁理屈に屈しないために

採用はしてみたが、どうも本採用はしたくない、が本採用拒否は解雇でもあり、会社としてはしたくない、何とか自発的に退職してくれないか、という無責任な発想が新人スタッフに対するいじめに結びつくことがあります。本採用ができないのであれば、きちんと本採用拒否をすればいいのですが、本採用拒否が自信を持ってできると告げられないようなプロセスしか踏んでいないために、いわゆるお茶を濁すということをする訳です。

試用期間満了一月前になって、いきなりこれまで聞いたこともないような注意改善事項をこれでもかと言うほど並べて、あたかも当然であるかのように「これでは本採用はおぼつかないなぁ」などと漏らしたりします。これに対して「それは本採用拒否ということか」と踏み込むと、会社側担当者は、「そういう訳ではない」などと歯切れの悪い回答をします。この段階で、本採用拒否=解雇通告ではないことが確認できれば、試用期間満了後は晴れて本採用となります。

なお、具体的な対応についてはケースバイケースで考える必要がありますので、こちらのページからまずは相談メールをお送り下さい