上司や同僚の暴言

パワハラの典型で、暴言を発している当の本人たちは、何の問題意識も持ち合わせていません。悪いことをしているという意識が無いのです。むしろ業務の一環で、適切な指示命令を出しているとさえ考えている節があります。ですから、こうした状況に対して、いつかは改善されるだろうとか、分かるときが来るだろうなどという淡い気持ちは間違いなく裏切られることになります。とくにあなたを会社から排除する、退職勧奨の意図をもって嫌がらせの言動や執拗な叱責を行っている場合には、なおさらでしょう。

数回の暴言で収まっている場合には、本人自らが問題を意識したか、あるいは他の上司らから注意を受けたか、などが考えられますが、継続して行われる場合には、早めに問題解決を会社側に求めることが肝要です。具体的な状況に応じた対応方法をお知りになりたい方は、「パワハラ相談窓口」のページから相談メールをお送り下さい。

我慢は問題解決にならない

このときに、この程度の暴言はパワハラにならないかもしれないとか、我慢をしていると収まるから問題とするまでもない、などと自分に言い聞かせていると、あなたご自身が何らかのメンタル面に支障が生じる恐れがあります。あるいは我慢をすることで、時間が問題を解決したかのようにみえる(?)場合もあるかもしれません。しかしそれは問題が解決したのではなく、解決の先送りであって、同じ状況は必ず繰り返されます。パワハラかどうかの判断などは、極論すれば、どうでもいい話です。あなたが苦痛を感じるのであれば、すぐにでも問題解決を求めるべきでしょう。

暴言はエスカレートする

しかしこうした暴言に対しても、我慢をすれば時間が解決する、とか、この程度は仕方がない、などと放置、黙認状態が続けば、加害者の暴言はエスカレートする可能性が大いにあります。暴言を伴う叱責に対して、叱責の原因となった問題に対して素直に反省の意を示すのみでは、暴言を許容しているとも捉えられ兼ねません。また、この程度の暴言なら問題ない、という誤解を与える可能性もあります。

子供じみたい嫌がらせには無視をすることも有効な場合もありますが、ケースバイケースで判断してください。ただ加害者が上司など自分よりも立場が上である場合には、無視をすることは、暴言についての問題を指摘することよりもリスクがあるとも考えられます。また、無視することは、イコールその状態を受け入れているとも解釈されかねないので、いずれにしてもご自分の意思をはっきりと伝えることが、結局は大切ではないかとも思われます。

問題のある暴言かどうかの判断に迷う場合

たとえば、これ見よがしに職場で公然と、暴言、叱責を執拗にした後で、「これは君のためを思って言っているんだ!」などと、恩着せがましい言い訳を聞かされたときに、叱責や暴言に対する問題意識が萎えてしまうことがあるかもしれませんが、これはパワハラ確信犯の決まり文句です。本当にあなたのことを思っているのであれば、もっと今のあなたの気持ちを汲み取った対応をしているはずです。

「君のためを思って…」という言い訳は、叱責、暴言の途中で、自分自身に不利な状況を作り出していることに気が付いた上司が、思わず言ってしまうものです。躊躇せず、一撃を加えて下さい。もし、その場で、「君のためを…」と言われたときに、「そうでしょうか…私の気持ちはとても傷ついています。」程度の一言だけを、ちょっと口に出すことができたとすれば、その上司は、ひどく狼狽するでしょう。あるいは逆ギレ、激高するでしょう。図星だからです。

暴言を辞めさせるには

暴言を発する本人に、多少の意識でもあれば即収まる可能性もあるでしょう。しかしそうしたことを全く意に介さない上司である場合には、会社の理解を得て、改善を求めるほかありません。しかしこの会社の理解、というものが曲者で、敏感に反応してくれる担当者であればいいのですが、そうではない場合、暴言の客観的な事実を説明をすることが重要になってきます。ここで大切なことは、問題の解決は、暴言を止めさせることであって、会社にパワハラの存在を認めさせたり、慰謝料を支払わせることではない(「なぜあなたの問題は解決しないのか」のページ)、ということです。特に社内的に穏便な解決を図りたいということであれば、「パワハラ」という言葉を使わないことです。パワハラを止めてほしい、ではなく、具体的な暴言を指摘して、そうした発言を止めてほしい、あるいは止めさせてるよう指導してほしい、と求めることが賢明ではないかと思います。

それでも、やはりパワハラがどうかが気になる、という方はこちらをご参照ください

状況に応じた対応方法をお知りになりたい方は、「パワハラ相談窓口」のページから、相談メールをお送り下さい。


相談を受けた場合には…

一方、そうした相談を受けた場合には、まずは事実関係を確認することが先決です。その時に大切なことは、誰が、いつ、どこで、どのような言動をしたのか、という客観的な事実関係を聞くことです。

こ うした聞き取りをする時によくありがちな回答は、「パワハラをうけた」とか、「誹謗中傷の発言があった」といった、抽象的な指摘にとどまるものです。相談 者本人がとてもつらい気持ちでいることに理解を示すことは出来ても、こうした抽象的な指摘だけでは、事実関係を確認したことにはなりません。もしこれだけ の回答をもってトラブルの相手方に事実関係を確認すれば、聞かれた相手方は、戸惑うだけです。当然ですが、この段階でトラブルの相手方に何らかの処分をす るようなことはできません。

相談者は相談内容をきちんと把握していない

と考えておくべきです。ですので、相談者からの話の内容を整理し直すことが大切で、例えば、いつ、どこで、誰に、こうした発言があったということだが、それは事実か、などと確認する必要があります。一般論ですが、言動が具体的に指摘されている場合には、全くその通りの言動ではなかったとしても、何らかの事実関係が見えるはずです。ここで全面否定されたとすれば、どちらかが大ウソを言っていることになります。それがどちらかなのかは、実際に双方から聞き 取りをしたあなたの心証で、ほぼ間違いないのではないでしょうか。問題はここからどうするかです。

否定できない事実を積み上げる

言動の具体的な周辺事実が指摘されているのに、もし、それを全面的に否定された場合には、まず否定しようのない事実を確認していきます。先ずその言動のあったとされる日時に、当事者はどこのにいたのか、そしてどんな作業をしていたのか、そのときどのような指示があったのか、あるいは出したのか、など順を追って確認をすれば、大ウソの本人は、どこかでボロを出します。あるいはその前に逆切れするケースもよく見られます。

ここでさらに追い詰め何らかの処分を検討するのか、事実の確認をあえてあいまいにした上で、今後の改善をやんわりと求めて矛を収めるのかは、そのときの状況によるところが大きいと思います。具体的な状況に応じた対応についてはこちらのページからメールをお送り下さい