過重な業務量、無理なノルマ

営業職などでは、何らかの目標設定がなされることは業務の性質上当然とも言えますので、ノルマや目標の設定がされること自体が問題となる余地はありません。問題は、そのノルマや目標が適切なものかどうか、そうしたノルマや目標が適切に運用されているのかどうか、というものです。

ノルマ、目標が過大すぎる場合

当初は何とか達成できると思っていたとしても、実際に取り組んでみると、なかなか難しいとことが分かってきた場合、その状況を早く上司に伝えることです。目標設定の過程で、自分自身の意思が反映されているような場合には、無責任のそしりを受けかねませんが、かといって達成の不可能が分かっていながら、結論がでるまで何ら対応策を講じなければ、あとで大きな問題が生じることにならないでしょうか。会社から与えられた目標が達成不可能であれば、その旨を伝えることです。

それに対して、会社はどう判断するのか。あなたの立場にもよるところが大きいかと思いますが、できるところまでやってみろ、ということになるのか、目標を修正するのか、いずれにしても実際の状況を伝えておくことが重要でしょう。

目標の修正を求めることは、一方で、自分の能力が足りないことを明言するすることでもあり、そうした申し入れは憚られるかもしれませんが、やれば達成できる目標なのか、頑張っても達成できないことが明白な目標なのか、客観的に見極めることで、判断ができるのではないでしょうか。頑張っても達成できないことが明白な目標を、もし設定されたのであれば、会社が状況を把握していなかったのか、あるいは次のような意図があるのかもしれません。

未達成のペナルティーに隠された意図

その業務が、指定された時間内に完了することが極めて困難であることが分かっていながら、時間内での業務の完了を命じることなどが考えられます。それに加えて、完了できなかった場合のペナルティーの有無なども、違法性判断の重要な要素となります。

例えば、退職勧奨配置転換などに応じない従業員に対して、意図的に実行が不可能な業務を命じて、結果としてそれが出来なかった場合は、退職する、とか、いかなる降格や配転などにも応じる旨の念書を入れさせられると行ったケースが考えられます。

あるいは、業務改善の一環として、これまでの業務成績をどのように評価するのか、という問題も大きいのですが、目標設定とともに、それの達成を求められ、未達成の場合のペナルティーが労働者にとってあまりに大きな不利益となるようなケースもあります。これは未達成の状況を意図的に作り出すことが前提にあるのですから、陰湿なリストラとも言えるのかもしれません。

こうした過剰なノルマや過大な目標設定に対して、未達成の場合に、退職勧奨を意図した執拗な叱責や暴言などが繰り返され、自主的な退職に追い込まれるような状況も伴いやすいでしょう。

これらはそもそもそうした業務命令自体に問題があるので、そうした業務命令や念書なのど内容が認められないなどと主張することが大切になってきます。しかしこうした教育指導を大義面分とした研修や業務改善指導などについては、それを拒否することが難しい場合もあります。

そうした場合も含めて、問題を平穏に解決するためには、早い段階で問題を指摘して、トラブルを未然に回避するような対応をしておくことが肝要でしょう。つまる、おかしいと思ったときに、そのおかしいと感じた点を具体的に指摘し、納得のできるような説明を求めることがまずは大切かと思います。