問題解決への具体的なアクション

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意思表示は必要不可欠

当たり前ですが、自分がどのようなパワハラ行為を受けているのか、それに対してどうして欲しいのか、これを伝えることが重要です。こうした意思表示がなけ れば、問題があることすらわかってもらえないかもしれませんし、うがった見方をすれば、「知らなかった」と会社に言われる余地を与えることになりまねませ ん。問題はその伝え方です。

誰に・・・?

できれば、まずはパワハラ加害者である本人に対して、その行為をやめてほしいことを直接話したいところですが、状況によるところが大きいでしょう。逆に、 加害者に対して直接話すことを避けるべきと一律に考えべきでもないと思います。加害者本人の知らないところで、いきなり人事などに相談を持ち掛けたことに よって、加害者との人間関係をより一層悪化させることもありえるからです。直接本人にではなくとも、ワンクッションを置くという配慮も必要かと思います。 しかし、繰り返しになりますが、状況次第なのです。答えは「問題解決」というキーワードにあります。

直接話すのがベスト

あなたが選択した相談相手に、どう伝えるかですが、言うまでもなく直接面と向かって話をすることです。どうしても時間が取れないような場合でも、少なくと も電話で、声によるコミュニケーションをとってください。こうしたデリケートな話は、誤解の生じやすいメールはご法度です。メールでは、直接話す日時の確 認、アポ、程度に留めておいて下さい。

稀ですが、いきなり内容証明郵便・・・!?

パワハラの問題解決の第一は、パワハラ被害をなくすることですから、加害者がそうした行為をやめることや、加害者からの隔離が、その対応となるはずです。 内容証明は、意思表示の事実を残すことにその目的があります。つまり相手とのコミュニケーションができないような場合や、法的な解決を視野に入れた場合に 使うべきものです。その内容にもよりますが、極めてインパクトの強い意思表示となります。これによって一気に問題解決に向かうこともあるかも知れません が、よほど慎重に取り扱わない限り、関係悪化だけでなく、問題解決から遠のく恐れも多分あるのです。

相談したのに、会社は何もしてくれない・・・?

会社は社員からの話に、真摯に向き合って欲しいものですが、こちらの伝える内容が、その意図がはっきりと伝わらなければ、「ただの愚痴、不平」ととられか ねません。業務上の報告、連絡は、簡潔明瞭であることが必要不可欠です。当然、こうした問題についての報告もそうあるべきでしょう。

どうすれば会社は真剣に受け止めるか?

今こういう問題があって、その問題解決のために会社はこうして欲しい・・・例えは不適切かもしれませんが、誤解を恐れずに表現すれば、企画提案と一緒で す。会社に対するプレゼンを効果的に行えば、会社は動かざるをえなくなります。それはパワハラという行為は人の身に降りかかるものだからです。パワハラに ついての認識が低い会社に対しては、「我慢しろ」という姿勢が、いかにリスクを含んだものであるのかを理解してもらう必要があります。

ポイントは2つ

パワハラ問題を社内的に解決するためには、まず会社側への相談というステップを踏むことになりますが、そのときに、「ただの愚痴、不平」ととられないため にも、具体的な事実を報告することは最低でも必要です。そして、そうした具体的な事実が、会社にとって極めて由々しき事態であると認識してもらう十分なも のである必要があります。

「著しく精神的、肉体的苦痛を受けている」

パワハラ行為の具体的な事実を報告し、それが如何に自分とって苦痛であるかを伝える必要があります。これはとても大切なポイントで、事実を伝えるだけで は、「そんなことは、たいしたことではない」と思われてしまうかもしれません。表現方法は工夫の余地がありますが、いずれにしても、苦痛を受けている、苦 痛に感じていることを分かってもらわなければなりません。これを無視した場合、会社は安全配慮義務の不履行を問われることになるのです。つまり、会社が解 決のための行動をとらざるをえない理由を与えることになります。

「業務の円滑な遂行に著しい支障をきたしている」

パワハラによって、苦痛を受けていれば、当然仕事にも影響が出ます。ケアレスミスも増える原因です。この当たり前のことをあえて伝えることが大切です。仕 事に影響があるということになれば、相談にも重みが出てきます。ちょっといやらしいのですが、この問題解決について、積極的に会社側との利害が一致してい ることを暗に主張することになり、会社も対応をとりやすくなる大義名分となります。

微妙なニュアンスに注意

ただし、この「著しく精神的、肉体的苦痛を受けている」「業務の円滑な遂行に著しい支障をきたしている」という表現は、きわめてインパクトのあるもので す。それは言下に損害賠償請求といった、法的解決を強くイメージさせるものだからです。大切なことは問題解決であって、会社にケンカを売ることではありま せん。状況に応じて、ご自分の意思がうまく伝わるような表現を工夫する必要があるでしょう。

余計なことは言わない

具体的な事実を明確に伝えることはとても大切なことですが、それはそうした事実が、上述の2つの主張ポイントに結びつくものである必要があります。パワハ ラ行為以外にも、言いたいことはあるかも知れません。上司はいつもネットをみているばかりでちっとも仕事をしないとか、気にいった社員とおしゃべりばかり しているとか、いつも横柄な態度が気に入らないとか・・・こうした指摘が多くなると、ポイントがずれるだけでなく、ただ上司のことが嫌いなのだろうと受け 取られかねません。個人間の感情のもつれが原因となれば、会社は解決行動に慎重にならざるを得ません。

誤解を生みやすい「パワハラ」という言葉の使い方

パワハラという言葉が一般的に使われるようになり、またその重要性も認識され始めていますが、まだまだ誤解も多いのが現実です。パワハラという言葉を使っ た途端に、すべてを否定されることもあるようです。パワハラについての認識や事実関係が明らかである場合には問題は少ないかもしれませんが、具体的な事実 をくわしく報告することと、その結論として上で上げた二つのポイントにまとめれば、それで十分です。

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