退職勧奨を意図したPIPはまさにパワハラそのもの

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最近外資系の企業を中心に、リストラを目的とするPIPが蔓延しているように感じます。PIPを実施すればスムースにリストラが進むと考える向きがあるのか、コンサルタントが企業に指南しているのか、その多さ、やり方の卑劣さにやりきれない思いがします。

そもそもPIPは、従業員のスキルアップを目的とするものであって、それに対する評価が芳しくないことを理由に退職勧奨をするような代物では全くないのですが、退職勧奨にスムーズに応じさせるため、不要不急の研修を命じて過酷な課題を与え、予定通りの低評価をつけて、退職勧奨するのは、いじめ嫌がらせそのものであって、そのようなPIPはパワハラそのものであると感じます。

ところが、シフトの減少賃金減額配転降格に対してまで、これはパワハラではないか、とお考えになる方が多いのに対して、なぜがPIPに対しては、これがパワハラであるとお考えなる方は少ないようです。PIPは教育研修であって、スキルアップを図るもの、という認識も手伝っているのかもしれません。もっともそのPIPのプロセスで、暴言や過大な要求などがあれば、それをもってパワハラと考えることはあると思います。

しかし、会社の意向は、ターゲットとなった従業員の退職なので、それを意図してわざわざPIPなどという箸にも棒にもかかならいような変化球を投げ、それを打ち返せなかったことを理由に評価を下げるとか、退職勧奨をします。この場合、評価の結果や退職勧奨というものに直面したときに、問題の深刻さを初めて感じる方も多いと思います。PIPの実施時よりも、その結果に直面して、はじめてこれを問題としてお考えになるには、とくに勤続年数の長い方など、まさか自分が・・・とお考えになる方は特にそうではないでしょうか。これもPIPが蔓延する要因の一つかもしれません。

結果としての降格や減給、退職勧奨を問題とすることは当然ですが、併せてPIPがパワハラであって、そもそも退職勧奨の理由にすらならならないことを問題にしてほしいと考えます。PIPを「パワハラ increasing program」にしないためにも、PIPそのものを問題として考えることが大切ではないかと思います。

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