トラブルの原因は人間関係の能力の欠如

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トラブルはなぜ起こるのか?その原因は、人間関係の機微に疎い上司の言動か、あるいは職場を取り巻く状況の読めない部下の上司に対する不適当な対応のいずれか、あるいはその両方がトラブルのきっかけです。そして、そうしたトラブルを平穏に解決しようという意識が無ければ、トラブルは深刻化する一方です。

「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」でトラブルは泥沼に

しかしこの段階で、問題の原因がどちらか一方の、あるいは双方の不適当な言動にあったことが分かれば、会社はその言動が不適切であったことを認めれば、これで問題は解決するはずです。ところが、問題の原因は「言動」にあるのに、その言動を発した「相手」を懲らしめたい、罰を与えたい、という気持ちが当事者の中で大きいと、その相手がそれを甘んじて受ける覚悟が無ければ問題は解決しません。そもそも相手を懲らしめるとか、罰を与える、ということで感情的な折り合いをつけたい、と考えているのかもしれませんが、それは感情的な折り合いのつけ方であって、本来の問題の原因を見つめた解決ではありません。

「罪を憎んで人を憎まず」が平穏な解決の要諦

一方で、社内的な解決を図る会社としても、相手が罰を甘んじて受けたとしても、それによって問題が解決したとは考えてはいけないのです。懲罰によって、問題は解決しません。感情的なしこりがもう一つ増えるだけです。必ず問題の原因を客観的に認識し、理解を共有することで、ヒートアップした当事者の一方又は双方の感情を冷却することができれば、再発防止に効果があるというものです。ここでもう一つ重要なことは、こうした当事者間の感情のクールダウンに努めているなかで、それでもどうしても自分の感情を抑えることができない当事者がある場合には、これをよく観察しておくことです。自分の感情をコントロールできなければ、例えば、管理職としての能力には大きな?がつくでしょう。

犯人捜しは職場の信頼関係を失うもの

また、ついついやってしまいがちなことは、「これは誰のせいだ」と犯人捜しを始めることです。責任の所在を明らかにすることで、自分が無罪であればいいという身勝手な気持ちが安易な犯人探しにつながります。また犯人捜しばかりしていると、自分が犯人にされるのではないかという恐れから、当事者が問題の事実関係を明らかにしなくなることもあります。そればかりか、犯人さえ見つかれば問題解決とばかりに、意図的な冤罪まで起きてしまう。こうして職場全体が疑心暗鬼に陥り、誰を信用していいのか分からなくなってしまうのです。犯人探しでは、問題は解決しない、ということを肝に銘じておくことです。

個人的な人間関係の問題として逃げないで

トラブルのそもそもの原因は、人間関係能力の欠如なのですから、トラブルの当事者の一方あるいは双方は、何らかの能力が欠如していると考えられます。トラブルのそもそもの原因である不適当な言動を、確かに不適当であると本人が自覚できるのかどうか、あるいは、指摘されてもその言動が不適当であることを理解できないだけか、それとも「何が悪い」 などと逆に反発するのか、それを見極めることで、将来のトラブルのリスクを予測し、対策を考えることができます。その能力欠如が、教育訓練によって補えるものであれば、積極的に取り組むべきでしょう。もし教育訓練によっても改善向上しないものであるならば、何らかの人事措置を検討する必要があると思いますが、どうでしょうか。

個人的な人間関係の問題だから、当事者同士が勝手に解決すべきものであって、会社があえて首を突っ込む必要は無い、としても、こうしたトラブルを起こす人間関係の能力の欠如という原因を持つ当事者を、会社が採用し、雇用している、ということを考えれば、放置しておいていいはずがありません。

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